VIVA当日

博士論文をずっと書いてきたわけですが、論文が終わって最後に、口述試験があります。これをヴァイヴァ VIVAと呼びます。
 
それで、僕のVIVAが12月1日にあったわけですが。まぁ、結論から言って合格しましたので、おめでとう、ということで。
 
ちなみに、VIVAというのはどんなもんなんでしょうね。あらかじめ試験官を2人選択します。一人は同じ大学内の教員、もう一人は学外からというルールになっているんですが、誰を選ぶかは完全に当事者の合意の上であって、別に大学側が干渉することもないのです。だから、人によっては海外から呼び寄せる場合もあるらしい。
 
僕の場合は、一番最初、Ursula Shaemaという年配の学者の人にお願いしようと思っていたけど、コリン(指導教授)がコンタクトとっても、返事がなかった。ので、誰にしようか迷っていて、まぁたまたま、読んだことある本の著者のなかから、一人思いついた名前が、マイク・サックスだったのでした。早速コリンが連絡とってくれて、二つ返事で決まったらしい。
 
試験官の選択も、こんなもんです。ほとんど、運とタイミング。
 
試験前日は緊張した。コリンに会って、ランチを一緒にとりながら、試験にむけてちょっと準備。いろんな質問をされて、答えられない…ような感覚におそわれて。
 
その日は、ホテルに泊まった。コルチェスターのタウンセンターにある、ホテル・ジョージ。建物の一部は500年以上も前に建てられたという、歴史のあるホテル。部屋はめちゃめちゃ快適で、一人で泊まるにはもったいないぐらいでした。が、まぁたまにはこんなこともいいかな、と。
 
試験当日は、朝大学に到着したものの、特にするべきこともなく。ぶらぶらしてみたり、図書館に行ってみたり。さすがに入学して5年たって、同級生や知り合いもほとんどいなくなったので、あるいていて知り合いにばったり、なんてこともなかった。とにかく、自分の原稿よむために、場所を変えながらコーヒー3杯。気がつけば試験の始まる午後3時。緊張も高まるなか、試験会場へ移動。
 
で、この口述試験、ふたを開けてみればかなりざっくばらんな雰囲気のなかで進みました。会場とはいっても、学内試験官のオフィス。テーブルに椅子が三脚。コーヒーを片手に、会話のように進みました。もちろん、いろんな質問や批判もでてきましたが、和やかに運んで、気がつけば「じゃぁこれでおわりだから」という言葉と共に、部屋の外へ促されて待つこと10分。再び部屋に入って、試験結果発表。
 
まずはいいニュースから:合格おめでとう。
このあとがちょっと長かった。二人の試験官の一致した意見として、足りない点がいくつかあるので、2カ月間でその点を書き足して、提出してください、とのこと。
その点を一つ一つ読み上げてくれましたが、ほとんど覚えていません。なんせ、けっこうたくさんあったようにおもいますが。まぁ、ショックのなかにあったことでしょうし、同じことをあとから文章にしてくれるらしい、ということだったので。
 
試験のすべての行程が終わったら、学部のコモンルームで、コリンや友達がお祝いするために待っていてくれているということで、そちらへ移動。シャンペーンを開けて乾杯でした。
 
まぁとにかく、そんな感じで、VIVAっちゅうのも緊張するもんです。しかし、おわってみれば、けっこうあっけらかんとしてました。
自分の今までうけた試験の中で、一番しっかり準備して臨んだ試験だったと思う。もうこれ以上はないだろうなぁ。

About Dr Kats

a working sociologist/linguist/translator based in Kobe, Japan
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